FP2級の勉強についての覚え書き

 

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これの続き、合格していたのでかく

  1. 受験の動機
     FP3級をとったままなので、続きの勉強をしたかった。最近、FP2級を取るとマネーリテラシーが云々よく見るので、批判するよりは取ってあれこれ意見申したほうが良いと思って取った。
  2. 受験申し込みはPCからでもできる
     受験申し込みは7月25日にインターネットから申し込み。支払いもクレジット対応で簡単。メールも来るのでもしものときにも安心。ここは前回と同じ。
  3. FP2級はFP3級よりも難しい
     FP2級も過去問と同じ問題は多いのだが、量が多いので問題かぶりはそこまで多くない。しかも、選択問題も3択から4択になってるので難易度も上昇。
     勉強法でおすすめなのは、教科書の1ジャンル、例えば不動産なら不動産にしぼり、そのなかでも一つのカテゴリ(例えば不動産の税金ならそのカテゴリだけ)を読む→読んだら教科書の章末を解く→問題集のそのジャンル部分だけを取り組む→わからなかったところだけをもう一度復習→ノートに問題で解けなかった部分の法律や計算を書き写す、また、解けたけど不安な部分も一応書いておく。
     これを繰り返して、全部通せたら、試験問題を解く。ここまでくればノートが一番の参考書になってるだろう。ただ、今回は試験に取り組むまでが短かった(一ヶ月もなかった)ので、教科書を読むよりも、問題集をたくさん解く→ノートにまとめるを繰り返していった。今回使ったのも、FP3級の時から使ってるやつ。やはり試験に受かりたいときは試験勉強専門のところの会社のやつが良い。

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  4. アプリについて
     今回はアプリはそこまで使わなかった。過去問は問題集にあるし、加えて、アプリだと間違えたときのメモがしづらい。問題量も増えたせいでどこまで解いたかの判断がしにくい。もし使うなら、時間を取ってジャンルごとにまとめて解く→間違えたところだけメモのほうが良さそう。
  5.  受験時間
     長丁場なので時間配分を忘れずに、解ける問題から解いて、わからない問題はあとに、試験中にマークミスに気づくように、解いた問題には大きめの丸をつけること、

  6. その他
     計算機は簿記とかで使われる大きめのタイプを買えば良いが、一応、注意事項にかからないように注意。
  7. 取った意味はあるの?
     正直そこまで難しくないので取ったことの意味は薄いけど、ただ、知ると知らないでは天と地ほどの差があるのも事実。世間一般では例えば介護保険なんかもよく知らない人のほうが多いみたいなので、まぁ恥をかかないように一般教養として学ぶ意味はあるんじゃないかな?ただ、そこまで劇的な効果はなかった。個人的にはここを足がかりにしていきたいんだけど何を次は取ろうかな。 

「持っている株を売り、再び同じ株を買うとき」どのくらい値下がりしたら買うべきか

 資産運用において難しいのは「いつ買うか」と「いつ売るか」の2つだけだ-要出典

 コロナ中の3月からコツコツ買い足したSPXLがこのコロナ相場の上昇を受けて、なかなかいい感じの含み益となっているのだが、所詮は含み益。きちんと確定してまでが資産運用というものだ。最近のコロナ相場は、やや足踏み、調整気味と言った様子。ココをピークと見て、売ってしまいたいんだが、たとえ暴落してでもバイ・アンド・ホールドしたほうがいいんじゃない?という疑問もある。

 なので、今回はタイトル通りの悩みについて考えていく。

なお税金については復興調整等を考えずに2割の税金として考える

最初に買ったときの値をA、今売り出すときの値をB、将来値下がったときに買う値段をC、将来の最終的な値をDと置く。

バイ・アンド・ホールドするときの利益は

\left(D-A\right)\times 0.8

Bの値ときに売り出し、Cの値になったときに買い、Dの値で売るときの利益

[\left( B-A\right)\times 0.8]\times\left( \dfrac{D-C}{C}\right)

2つの式が同じ値で結ばれる時を調べれば良い

\left(D-A\right)\times 0.8=[\left( B-A\right)\times 0.8]\times\left( \dfrac{D-C}{C}\right)

 ここどのくらい値下がりすればバイ・アンド・ホールド戦略と同じ利益を出せるかを調べたいのででC=Btと置き、tについて解いていくと、

t=\dfrac{\left( 0.2A+0.8B\right) \times D}{\left( D-0.2B+0.2A\right) \times B}

となる。

 一応、コレでもtを求める事ができる。

 最初の買値が19ドル、現在売り出したい値を108ドル、将来に到達されると予想される値段を120ドルとすると、t=0.98~ほどになる。よって2%下落が見込めるなら先に売りに出したほうが良いとわかる。なお、この将来の値であるDを1000ドルになると予想すると、t=0.85~となる。

 ではD=10000ドルと見込むとどうなるだろうか?

実を言うと、t=0.83~ほどでそこまで変わらない。この理由は式変形をするとわかる。

この式を式変形すると

t=[0.2 \dfrac{A}{B}+0.8] \times \dfrac{1}{1-\dfrac{0.2A-0.2B}{D}}

に変形することができる。ココで注目してほしいのはDの値が大きくなればなるほど、右側の項は1に近づく。

Dの値がとても大きい値として考えると次の式に近似できる。

t=[0.2 \dfrac{A}{B}+0.8]

 よって、上の買値を19ドル、売値が108ドルの例だと、どんなに楽観的に将来の値を過大に予測しようと、t=0.83~ほどになるということがわかる。

 

 

 

サラリーマン債券の計算について

 サラリーマン債券とは、サラリーマンの給与を債券配当とみなす考え方である。

 例えば、手取りベースで25歳で250万、60歳で640万の年2.7%の賃金上昇を見込むとすると。

 インフレ率を世界経済の2%と見込むなら、サラリーマン債券は250*(1.007^35-1)/0.007=9876万

 また、退職時に2400万ほどの退職金をもらえるとしてもインフレ率を考慮すると、現在価値に直して約1175万円である。

 よってこのケースでは約1.1億円ほどの債券を自分が持っていると仮定することができる。しかし、いちばん重要なのはこの債券を、他の実際の債券と混同してはいけない。1つ目に、この債券はすぐには換金できない。2つ目にこの債券は、自分の力である程度、価格を上昇させる事もできる。3つ目に、この債券は、失業すると価格は0になる。もちろん逆に言えば、就業すれば債券を手に入れることもできるし、価格を上げることも可能だ。あくまで、計算上ということを考えた上で、ポートフォリオを考えるべきだろう。

全世界株式に3倍のレバレッジを掛けるにはどうすればよいか(3)

 

 

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 長々続いてしまっている・・・。組み合わせできそうな商品について考えていく。少なくとも、アメリカには3倍を掛けることができそうなのでアメリカ以外のインデックスファンド、できれば新興国も除きたいので探していく。

 商品候補

1 CWI SPDR MSCI 全世界株式(除く米国)ETF 

 管理報酬が0.30% 

2 SPDW SPDRポートフォリオ先進国株式(除く米国)ETF

  管理報酬が0.04%

3 VEU バンガード FTSE・オールワールド(除く米国)ETF 

 管理報酬が0.08%

4 VXUSバンガード トータル・インターナショナル・ストックETF  

 管理報酬が0.08%

5 VEA バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF 

 管理報酬が0.05%

 経費率から見てCWIは除外する。

 似ているようで、VXUS は大・中・小型株すべてが対象で、VEUは大・中型株が対象なので、一応違う商品。ただ、成績はほとんど同じ。

SPDW VEAは先進国対象であるが、日本株が2割ほど占めている。

 先進国で日本抜きとなると「iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF」も候補に入れることができる。が、次は米国を除くことができなくなる。

 米国と日本なら米国の方を除いてその分をレバレッジ掛けるほうが効率的と言えるので、除く日本のタイプは不採用となる。

 先進国が87%、新興国が13%、で先進国のうちアメリカが57%、のこり先進国が30%である。

 よってアメリカ:除く米国先進国:新興国=57:30:13で買えば良い。アメリカと新興国にはレバレッジがかけれるので、実際の購入割合は19:30:4.3となる。わかりやすい比で考えると4:6:1となる。

 ここで、今現在のspxlは97.4300USD、VEA50.5200USD、EDC97.5400USD

合計で1025.48USD→日本円で約110751円となる。月々の投資額で11万ほどを出すことが難しいなら、購入割合を1月目 2:3:0 2月目2:3:1とすれば良い 多少時間の分散がずれてしまうが、購入比率を減らすことができる。

また3ヶ月で買うとすれば、2:2:0 1:2:0 1:2:1という購入もできるだろう。 

全世界株式に3倍のレバレッジを掛けるにはどうすればよいか(2)

全世界株式に3倍のレバレッジを掛けるにはどうすればよいか(1) - fclbrのブログ

レバレッジをかけるにしても多くの商品が存在するが、問題はコストにある。

例えば株式指数CFDなどでは、金利調整額というものが存在する。

一般的に政策金利+3%ほどかかることを考えると、コストが大きい。

特にレバレッジを掛けることで利益も増えるが、コストもその分増える。

しかし、ながら自由度を落とせばコストを減らして投資できなくもない。

例えばS&P500に3倍のレバレッジをかけているSPXLの経費率は0.95%ほどなので(もちろんコストは掛かるとはいえ)十分検討に値するだろう。

SPXL 銘柄 - ディレクション・デイリーS&P500ブル3X 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets

 こうした商品から擬似的に世界株式を再現していく。

1 Direxion デイリー新興国株ブル3倍

 新興国(中国・台湾・韓国・インド・ブラジル等)にレバレッジを掛けることができる。

2 Direxion デイリーS&P500ブル3倍

 米国株全部に投資はできないが、コレで代用できる範囲のはず・・・。

3 楽天楽天日本株4.3倍ブル

 日本株に関しては、先物等選択肢も多いが、一番手間のかからない投信を選択した。

ただ、日本から給与をもらっているとか、カントリーリスクが日本に偏っている人は、買わなくて良いかも。

 さて、ココまで調べて気づいたのだが英国やカナダ、ほかヨーロッパ諸国のレバレッジ商品がないことに気づく。いや、なんで、ロシアとかインドは商品があるのにないんですかねぇ?

 が、ココでだめでしたでは困るのでもう少しだけ考えてみる。

 といっても単純で、「その国の商品がないなら現物で3倍保有する」というものだ。

 この考え自体は、最初の「効率よく資産を増やす」には反するが、資産を増やすこと自体には合致するので、マイナスには影響しないだろう。

 また、実際のところ投資に充てれる額には限りがあるので、世界株式に占める割合が大きいものはレバレッジをかけて購入するならば、合理的と言える(はず???)。

 例えば、アメリカ以外の先進国に投資できる「 VEA バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF」などは、一つの選択肢と言えるだろう。ただ、日本も含んでしまうので、「VGK バンガード FTSE ヨーロッパETF」などでヨーロッパだけを選んで投資するのも選択肢の一つと言える。

 次の記事では、商品の組み合わせについて具体的に検証していく。

全世界株式に3倍のレバレッジを掛けるにはどうすればよいか(1)

ウォール街のランダム・ウォーカー」「敗者のゲーム」を参照している。

前提

  1. 効率市場仮説よりインデックスファンドをアクティブファンドが超えることはできない。
  2. また、最良のポートフォリオは世界株式を全部買うこと→世界株式に連動するインデックスファンドに投資することになる。
  3. レバレッジETFは連動する指数(S&P500など)が伸び続ければ資産の増加スピードも大きいが、ボックスで上下するときに目減りしてしまう。
  4. 資本主義である以上、世界経済は膨張し続ける。
  5. 1〜4を組み合わせて、世界株式全体にレバレッジをかければ効率よく資産を増やすことができるのではないだろうか?

探してみると、レバレッジ型バランスファンドは一応存在する。

2020年の波乱相場でも注目したいレバレッジ型バランスファンド|カブヨム|株のことならネット証券会社【auカブコム】

 しかし、このタイプのファンドは、株式以外の国債レバレッジを掛けることで、レバレッジファンドの弱点であるボックス相場に備えてはいるが、株式自体にはレバレッジをかけれていない。

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株式自体にはレバレッジをかけていない

 商品がなければ、自作せねばならない。レバレッジファンドはほとんどの指数に連動した商品が存在する。全世界株式の割合を調べ、その割合に応じて商品を買えばよいはずだ(理屈上)。

【投資信託】eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)|ネット証券会社なら岡三オンライン証券

 ここから、分かる通り
■ 米国 55.2%■ 日本 6.6%■ ケイマン諸島 3.6%■ 英国 3.5%
■ フランス 2.7%■ カナダ 2.6%■ スイス 2.5%■ ドイツ 2.4%
上位はこの様になっている。ケイマン諸島は中国株式と考える。

 では、どのように商品選びをすればよいのだろうか?

 

ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」についての誤解

公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構の出している報告書に

インカムゲインキャピタルゲインのリターンに関する記事があったので書いておく

https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/rr_29_12-1.pdf

1871 年から 2003 年にかけて、インフレ調整ベースで、株式の累積リター ンの 97%は、配当再投資が生み出してきた。値上がり益が生み出した部分 は 3%にすぎない。(中略)しかしながら、上記論旨を以て、キャピタル・ゲインよりもインカム・ゲインが重要であると説くことは、誤解である

 自分自身、この言説はよく見ていたが、よく分かっていなかったので自分なりの理解を報告書を読みながら書いておく。

 配当を再投資した場合の平均年率はインフレ調整ベースで 7%、再投資しなかった場合は、同 4.5%である。

 キャピタル・ゲインは値上がり利益、インカム・ゲインは配当利益を指す。

①ジェレミー・シーゲル教授は、配当再投資と、値上がり益(キャピタル・ゲイン) とを比較した。

②株式の累積リターン $7,947,930 うちキャピタル・ゲインは$243,386  (3.06%)

③しかし、実際に受け取ったインカム・ゲインは約$90,000(1.13%)

④残りの利益は、複利効果によるものである。

うーむ?わかりにくいので、具体的に考えてみる

例えば1%のキャピタルゲイン、1%のインカムゲインが確定しているファンドに期首100000円投資したとする。

1年目終わりに、元本は101000円となり、配当は1000円、そして再投資する

2年目終わりに、元本は103020円となり、配当は1020円、そして再投資する。

10年終わりに、元本は120704円となり、配当は1195円 合計金額は121899円

配当の合計は元本×1%×10年=10000、値上がり利益は、元本×1%×10年=10000

よって差額分の1899円が複利効果によって生じたものと考えられる。

 この議論の難しいところは配当を再投資したときに、配当から生まれる配当、配当から生まれる値上がり利益、値上がり益から生まれる値上がり益、値上がり益からまれる配当が生じるため、どちらに含めればよいかがわかりにくいところにある。

 むしろ、大切であるのは、インカム、キャピタルの過多ではなく、投資を長く続け、複利効果を十分に享受することにあると言えるだろう。