ブルアカ考察 調月リオは救われるか 明星ヒマリは謝れるか パヴァーヌ2章はなぜ歪んだか その3

その1〜その3を読み直したのですが、怒りに任せて書いた部分も多く、読みにくい内容になっています。シナリオ、特殊作戦、アートワークスを見てから、それぞれ新しく書いている関係で、後付も多く連続性がありません。

 そこで、内容の要旨をまとめ、私の主張をはっきりさせるために簡単ですがまとめておきます。その1〜その3を読まれた方はかぶる内容も多いので特に読む必要はありません。

 もし、初めての方はその0の下記事から読んでいただけると幸いです。

 

fclbr.hatenablog.com

 

 その2の続きです。

fclbr.hatenablog.com

fclbr.hatenablog.com

 その3からの方は過去を見てもらえると嬉しいです。

 タイトル変えました。アートワークスでパヴァーヌ2章自体がかなり無理のある実装と書いてあり、真面目な考察がアホらしくなってきました。

 ですが、書き始めた以上ここにその過程を残します。

 ちょっと書いている内に迷走してきたので、自分の立場を改めて書きます。

 「運営は何も考えてないんだ!」って主張するよりも、「シナリオ上の矛盾を全部説明できるようにするとこうなるよね?」と言うのを示したい。そうしないとリオ叩きに対抗できないし、あと二次創作でもその風潮が来るのがホント嫌。

 そもそも、私が主張を始めたのはシナリオ読んで「シナリオ変だろ」と思ってリオのキャラページ見たら酷いもんで。wikiは信者寄りなのにキャラ叩きしてるだなんて思いもしなかった。キャラよりも先生像を優先するタイプがいるだなんて信じたくもなかった。しかも多数派。あそこがあんなに荒れてなきゃこんな考察書かない。その1でも書いたけど、先生に対しては辛辣になってます。

 あと、考察のスタンスが一応ゲーム内の描写をもとに考えています。どう考えても、横領はあとから追加しただろとか、そもそも、失踪させたのは持て余したからだろとか言いたいのですが考察します。

 で、考察を重ねて、矛盾や疑問だらけになったら「シナリオのガバ」って断定します。だから、現時点では「先生が大人」と「でも発言と行動があっていない」のを解決させるために「発言と行動があっていない大人」でどうにか整合性を取らせています。

 だけど、そのうちはこの破綻して「シナリオに整合性を取らせることに失敗した」で落ち着くかと思います。

 ただ、なぜここまで整合性にこだわるかについては、

note.com

 を読んで、運営から「ブルーアーカイブにおけるユーザー間の共感帯の断絶問題」のメッセージがあることを知ったからです。(共有された方、ありがとうございます!)

 以下に、その内容とその批判を行い、それを持ってヒマリやトキについて、キャラクターの整合性がどこで取れなくなったかを考えます。

 

1 多義的解釈と批判態度

1-1  運営からのメッセージ

 話に入る前に運営から見解を載せます。

機械翻訳なので、不自然ですが内容は読み取れるかと思います。

gamefocus.co.kr

運営統括マネージャー:運営側としては、今、非常に多くのユーザーが新しく入ってきてプレイしているのですが、既存のユーザーと共感が得られないユーザーもいて、ユーザー間で少し意見が分かれる部分があるような気がします。
 
ユーザー同士がお互いの意見や感想に攻撃的な反応を見せることもあり、運営側としては少し心苦しいです。2周年から3周年に向かう過程で、ユーザー同士がより寛容になり、同じゲームが好きな人たちが平和に和解するコミュニティになるハッピーエンドになればいいなと思います。

gamefocus.co.kr

(インタビュアーの発言)

Blue Archiveは、キャラクターの特徴や「ミーム」だけを消化してカジュアルに楽しむこともできますし、ストーリーや設定一つ一つの意味を分析して真剣に掘り下げることもできるので、ユニークな強みがあると感じています。このような「楽しみ方」の多様性を意図しているのか、またそうだとしたらその理由は何なのか気になります。

(運営の発言)

ブルーアーカイブ」はそういう解釈を意図し、また推奨しています。実際によくあるパターンですね。 私は10代の頃、「エヴァンゲリオン」の世界観の分析を数学の定石よりも深く掘り下げていました。 このように噛み砕ける世界観を作ることが目標だったので、今の状況にはある程度満足しています。

 

もちろん、自分が書いた物語で意図した価値や伝えたいことなどが受容者にちゃんと届けばいいなと思うのは、作り手として当然のことです。しかし、テキストは創作者の手を離れ、受容者に届いた瞬間に公共性を帯びます。これを認めなければ、それはもはや物語とは呼べなくなってしまいます。

(中略)

そういう意味では、「ブルーアーカイブ」の歴史や神話的な解釈でモチーフやシンボルなどを研究している方、そんなことはわからないし、ただ軽くて面白い話だけを楽しんでいる方、どちらも私たちのテキストを楽しんでくれる大切な存在です。 それぞれが自分の好みに合わせて「ブルーアーカイブ」を楽しんでくれれば、ライターとしてこれ以上ないことだと思います。

 

そして、テキストというのは相互的なもので、私はテキストの死は「誰も解釈しないとき」だと考えています。もちろん、それぞれの解釈は異なる可能性があり、その違いを認める姿勢がこのテキストを有意義に生き生きとさせます。是非、お互いの違いを尊重しながら楽しんでいただければと思います。

 

異端を燃やすと、生き残るのは無謬の一冊の経典だけであり、そうなった瞬間、物語はもはや人間のものではなくなります。先生方の多様で多層的な解釈こそ、「ブルーアーカイブ」を有意義に生き生きとさせる原動力です。よろしくお願いします。

 

 外部インタビューなども踏まえて考えると、運営のスタンスとして、「シナリオを運営側はなんらかの意図をもって制作している。しかし、受け取り手すなわち読者にシナリオが読まれた時点で、どのように読まれるかはコントロールできない。運営が望んでいるのは、多義的な解釈が建設的議論をもって行われること」ということが分かります。

1-2 運営スタンスについてへの批判

 さて、運営のスタンスを率直に読めば、「ああ、そうか運営は多義的な解釈が存在する状態を良しとしているから、私がシナリオで読んで疑問に思ったことや矛盾を感じたことは、意図して行われていることなのだ。だから、シナリオ周りの違和感は、後々の伏線なんだから、リオの掲示板が荒れてようと「それ伏線だから〜」とか思って、スルーすれば良い」よって、ここで筆を置くのも選択肢の一つでしょう。

 もちろん、私が指摘した諸々の疑問が、この先シナリオがたくさん供給されて、矛盾なく噛み合い「ああ、なんて浅い読み方しかできてなかったんだ!」と驚嘆する可能性もあります。

 ですが、本当にそうなのでしょうか?

ちょっと疑問に思うことを下に書きます。

1-2-1 批判1

 まず、多義的な解釈が存在する作品であっても最終的に、答え合わせのパートが入ります。ここで言う答え合わせというのは、作品内の疑問や矛盾が解消される情報の開示、示唆を指します。

 そうしないと、「この記述はライターのミスじゃないのか?」「矛盾や疑問があるんだけど?」に対して「いや、意図して多義的な解釈が存在する作品にしているだけだから」でどうにかなってしまします。

 もちろん、作品というのは興行的な意味合いもありますし、営利企業でもありますから、答え合わせに時間がかかることも理解できます。

 ただ、この「シナリオ上、名誉回復がなされないまま放置されているキャラクターがいる点」と「運営の企業としてのスタンス上、手早く答え合わせができない」ことは、極めて相性が悪いものです。

 正直なところ、「デカグラマトンに最初に語りかけたのは誰か?」「そもそも連邦生徒会はどのように構成されてるの?」「カイテンジャーってなんだよ」とかの伏線が放置されてるだけなら、「まぁ、謎といえば謎だけど、今現在誰かが苦しんでるわけでもないし・・・」と納得できます。

1-2-2 批判2

 多義的な解釈が存在するというのを運営が明言すると、作者は意図して入れた伏線なのか、ただのミスなのかを判別できない問題が付きまといます。「コタマだけがミレニアム学園というのは、前身の学園、すなわちセミナーそのものが学園を指し示していた頃の名残・・・ではなくただの収録ミスだった」とかはどうしても起こりうるわけで、最も恐れるべきは、「実を言うとミスなのに、ファンがいやあれは意図した演出なんだ」と、言い始めることで、後々収拾がつかなくなるのでは?

 例えば、よくある「生徒全員の味方だけど、味方になってあげれなかった生徒いるよね?」にたいして整合性つけるために「大仰なこと言うけどできてない大人」と私は今考察してるけど、多分破綻します。

1-2-3 批判3

 ソシャゲの事情として、「すべてを矛盾なく納期に実装する難しさ」や「集金目的のゲーム事情」もあるんだから、運営から送り出されるメッセージが、集金のための販促の事情によるものなのか、それとも納期が足りなかっただけなのかもわかりにくい。すべてを本当に考察に入れて良いのか?

 絆ストーリーにおいては、ツルギにおける「大人のカード」の優待券の概念、セナの狸寝入りとヘイローの関係、twitterでのキャラ紹介でアロナがセリナと面識があること。もっと言えば、エイミが氷海でも水着で大丈夫な理由も「水着で売り出ししたかったからでは?」なのか、それとも設定としてなにかあるのかがわかりにくい。

 

モブ生徒も気絶したふりは意味がないと知っているはずでは?
1-2-4 批判4

 そもそも、運営がこれまでの疑問や矛盾を収拾してくれるのだろうか?という疑問がある。

例えば、その1でも指摘したことではありますが、運営は「リオとヒマリの長年の対立も、アリスの仲介によって最終的には和解している」といっています。

6:45~より

Even when RIo and Himari Had their age-old fight Aris intervened and helped them finally reconcile

最終的に和解してることになってますね・・・。

ブルアカ考察 調月リオは救われるか 明星ヒマリは謝れるか その1 - fclbrのブログ

 前回も指摘しましたが、そうは思いません。というか、あのシーンで和解してると思う人いるのか?

 こうした対応があるので、そもそもシナリオをコントロールする力があるのか?といった疑問はどうしても残る。もっと言えば、オフィシャルアートワークスのインタビュー記事で2周年に合わせてかなり、無茶のある日程で詰め込んだことからも、「本当に納得行くものとしてこのシナリオを出したのか?」という疑問がある。

1-2-5 批判5

 これは批判というよりも杞憂なんだけど、そもそも多義的な解釈が存在する作品っていうのは作るのが難しい。多義的な解釈ができるように、設定、伏線、人物なんかを散りばめることはできても、全部回収するのにはかなりの労力がいる。また、受け取り手側が読み取れないということも十分にありえる。

 例えば、エヴァンゲリオンもTV版25話26話あたり、めちゃくちゃ批判されたけど監督的にはよく表現できてたという認識らしい。ただ、実際、それだけだと読み取れない人がいたから劇場版で補完されたという歴史があるとのこと。また、エヴァンゲリオン自体もかなり長い年月をかけて伏線を回収しており、加えて、未だに未回収の伏線があるとかなんだとか・・・・。(これは全部受け売りです)

 そう考えるとブルーアーカイブが10年スパンの計画を立てていると言われると、ほんとに大丈夫なんか?という杞憂はある

gnn.gamer.com.tw

1-3 結論

 以上を持って運営スタンスについて語った。最後に、オフィシャルアートワークスのインタビューを踏まえ、パヴァーヌ2章が設定の歪みを引き起こしているのでは?ということを考察します。

2  パヴァーヌ2章はなぜ歪んだか

 最初は「調月リオの功績と明星ヒマリのミスを対比させて、そしてこの先、明星ヒマリが謝罪するなりして、名誉回復できるか?」という意味で、タイトルに明星ヒマリは謝れるかにしてあったんですけど、方向性を変えます。だって、アートワークスで、シナリオ進行担当が一度スケジュールの関係から断念したものが、10話ぐらいなら実装できるという話で強引に制作されて、しかも予定話数を超えてしまうなんてエピソードを見てしまったら、「そもそもパヴァーヌ2章自体が、力不足であの出来になった」としたほうが合理性があるからです。

2-1 アートワークスでの内容

 発売直後の内容を引用するよりは、買っていただきたいのですが、「パヴァーヌ2章は当初の開発スケジュールになかった」との記述があります。あっさりと書かれていますが、この影響は大きいものです。しかも予定よりも話数をオーバーする形でパヴァーヌ2章は実装されてしまったとも記述がありました。

 本来の流れは、パヴァーヌ1章→エデン・カルバノグ→最終編の流れのところ、パヴァーヌ1章→エデン・カルバノグ→パヴァーヌ2章→最終編となってしまったわけです。また、この影響を考えれば特殊作戦についても変更が追加されたと見て良いでしょう。

 おそらく、アリスの正体についての深掘りは、そもそも予定に入っていなかったことから、最終編以後に行われる予定だったと思われます。

すなわち

 パヴァーヌ1章→最終編でリオとヒマリが共闘状態で乗り込む、アリスも暴走していないし方舟に乗っても問題なし→パヴァーヌ2章でアリスの正体を深掘りの流れが正しいはずです。

 

2-2 ヒマリについて

 ヒマリについてやっと考察が入ります。申し訳ありません。

 ヒマリについてはその1でもその2でも疑問や矛盾が多いことを指摘しました。

ですが、パヴァーヌ2章がなければ、疑問や矛盾が大きく減る事がわかります。

 まず、性格の描写についてです。

 絆ストーリーを見ると能力はあるが、やはり問題児として描かれてます。 

 絆ストーリーも、警備ドローンハッキングから始まり、校内放送の改変、キヴォトス中の放送ジャック、公共交通機関を乗っ取り先生を郊外まで行かせる。理由はヒマリの口から語られますが、個人的な感情に由来するものです。もちろん、天才ゆえの孤独とか寂しさとかもここらへんで掘り下げて、キャラクターの性格のアピールしたかったのかと思われます。

 重要なのは、特に程度がひどかったものについてはお説教を先生がしていることです。つまり、これは運営が「このキャラクターは問題を起こすタイプのキャラクターであり、咎められる存在である」と設定していたことが分かります。

 また、特殊作戦においても、はっきり変人のキャラクターとして描写されています。

 特殊作戦の描写はパヴァーヌ2章とほぼ同時期に実装された第4回より前の1〜3回目を参考にしています。

まず、初対面で変な人認定されています。

 ここでも、先生に発言させている。→運営が「先生から変な人という認識をしてほしい」と意図している事がわかる。

 加えて、本来の目的よりも自分の興味に強く引かれる問題児めいた部分も描写されています。

 わざわざ、エイミに(往生際が悪いなぁ)と思わせている。→運営は、他人からも「自分の興味を抑えれない変な人であると認識されていること」を意図して出している。

 また、よく指摘される下水道の言葉さえもツッコミが入ります。

 ここまでのシーンを踏まえれば「明星ヒマリは能力はあるけど、実際は問題行動も多く、身近な人や先生からは変な人であると思われている」と描写したかったことが分かります。

 パヴァーヌ1章との整合性も見てみましょう。

 パヴァーヌ1章では、ミドリの口から、天才である旨は出てきています。

 しかしながら、プレイヤー視点では何やら暗躍するシーンも描かれます。

 すなわち「パヴァーヌ1章では、天才であることは語られつつも、何やら暗躍する謎の人物」→「特殊作戦で人物像の答え合わせが行われ、能力はあるけど変人枠というのがプレイヤーに知らされる」という流れになってるのが分かります。

 さて、この性格描写が当初の予定であり、パヴァーヌ2章が本来無かったとすれば、以下の矛盾が解消されます。

2-2-1 2章でのヒマリの不自然な動き

  そもそも、指摘しておきたいのは、ヒマリもリオも「正体を調査するために、ミレニアムの実力行使部隊と交戦させるという、結構荒っぽい調査をする」ことに同意していたということです。また、ヒマリとアリスの関係は、1章時点ではありません。ところが、なぜか可愛い後輩と呼びはじめ、なぜか無害判定をし、最終編でもリオを叱責する正義側に回ってしまいます。ヒマリの本来の性格を考えずに、正義側にヒマリを置いたがゆえに生じた歪みと考えれば問題ないです。

2-2-2 最終章で「トキについては許せないと言い出す」「そもそも世界の危機なのに会長を感情論で追い出す」

  2章がなければ、会長と対立することもないし、トキも手を下す必要がなくなるため疑問が解消されます。そもそも、本来の予定なら1章の共闘状態で乗り込むはずであるり、本来最終編に無かったシーンをねじ込んだがゆえに、あんな不自然な問答になっていると考えれば自然です。

2-2-3 特殊作戦において、突然アリスの正体に伏線貼り始めたり、なぜかリオへの報告を拒み、情報共有を行わない

  アリスの正体に伏線貼り始めたり、情報共有を拒むのは、特殊作戦の4回目からです。パヴァーヌ2章の実装とほぼ同時期(特殊作戦が11/16、パヴァーヌ2章が11/23)であることを考えると、2章を急に実装したので、その整合性を保つために、4回目から突然伏線を入れ始めたと考えて方が自然ではないでしょうか?。本当に予定しているなら、1〜3回目に伏線を張るはずです。

2-2 トキについて

 パヴァーヌ2章が無ければ、以下の不自然な点は消える。

2-2-1 リオは失踪、許される描写がないのにトキはあっさり受け入れられる

 2章がなければ問題がない。2で指摘するようにトキを実装したいという要望が先走った結果、シナリオ上どういう立ち位置に置くか迷い、本来ならトキを受け入れるかどうかという問題を誤魔化してなんとなく許される形にしたのではないか?

 そもそも、ライターとして「トキ命令を聞いただけの哀れな被害者」として扱いたいのか、「リオに賛同して行動を起こした生徒」なのかが分からない。

 このシーン見てトキが受け入れられたことに納得する人いるんか?トキとリオの関係の掘り下げで枠をとっても良いかと思うんですが?

 

2-2-2 トキというキャラクター自体が伏線もなく出てくる

 そもそも、いくら会長が秘匿していたとしても、人の存在ごと隠匿するのは無理がある。第一、ヴェリタスのヒマリがエリドゥには気づくのに、物理的存在を持ったトキには気づかないは無理がある。それを許す会長の権力が強すぎる

追記1/2

伏線自体はある。これは私の誤り。

6番目は5番目が埋まっていることを示唆しますからね

追記終わり

追記1/4

 また、トキに友人がおらず、また交際を禁じたという設定も、トキというキャラクターを実装したいという2章のライターの要望が先にあって、人間関係やその他の設定を詰めていなかったと考えると整合性がつく。

流石に言いがかりがすぎる

【日本語字幕】ブルーアーカイブ開発者コメンタリー 時計じかけの花のパヴァーヌ編 メインストーリー座談会 - YouTube

27:08~よりトキについて説明あり

既存のメンバーと個性がかぶらない 図々しく近寄ってきて さり気なく座っていられるそんなキャラが完成しました。

 ただ、事実関係で言えば急いで作ったのは当たり。でも急いで作ったから交友関係を禁じた設定があったは言い過ぎ。それは理由ではない。

追記終わり

2-2-3 最終編でトキが不自然な立ち位置にいる

 矛盾と言えない程度のことですが指摘しておきます。

 最終編でのトキは基本的に単独行動であり、本来ならエイミたちとともに動いて良いはずです。ところが実際はそうはなっていません。これも、本来予定にないトキを入れたがゆえに生じたものかと思われます。また、トキの救出も何故か能力を失ったはずのセイアが勘が働いて助けに来るという内容で、正直浮いています。本来トキは最終編に登場しないはずなので、セイアの勘も後付で追加されたのでは?と思います。

 それに4thPV(2023/01/22)では、ゲーム上のスチルが使われているが、トキのシーンは採用されていない。やはり、最終編ではトキを出すつもりは本来無かった?

2-3 リオについて

2-3-1 シナリオ上、失踪が不自然

 そもそも、シナリオ実装順で読むとパヴァーヌ2章で失踪、直後の最終編で復活、最終編後に失踪と、かなり不自然な動きをしています。2章を無理やり入れたせいで、本来、失踪せずにそのまま最終編につながるところが、不自然に途切れてしまったのでは?制作者メタ目線で考えると、退場させて、すぐ復活させ、また退場させるシナリオを最初から用意して実装させたとは考えにくいです。

2-3-2 不自然な横領

 そもそも、横領自体も2章で生えた設定であり、伏線もない。本当に考えていたのなら、バニーチェイサーの時にコユキに「本当にこんな大きな額は使っていません〜!!」とかいくらでも伏線が張れるはず。

 その1その2でも指摘したように、「ユウカもノアも気づけない支出とは?」「ヴェリタスのヒマリも気づけないのはなぜ?」「そもそも、横領で作ったエリドゥが大きすぎる」等、横領については本当に疑問が多い。

3  その他の歪み

3-1 パヴァーヌ2章前の歪み 

 そもそも、よく言われる「すべての生徒の味方」と言っているのに、直後のパヴァーヌ2章で出来ていない!という批判も、パヴァーヌ2章が無ければ生じません。

 ここらへんの先生のスタンスは後述します。

 また、特殊作戦で、アリスの伏線、リオへの未報告、情報共有の拒否が生じるのも2章があったがゆえの歪みと考えれば納得がいきます。

3-2 パヴァーヌ2章後の歪み

 パヴァーヌ2章自体の批判はその1その2でしたので、その後の不自然さについて語ります。

 まず、2章後に、ミレニアムの生徒たちなら「なぜリオ会長はあんなことをしたのだろう」とか「そもそもアリスはどこから来てどのような生徒なのだろう」といった疑問を持つはずです。少なくとも、ユウカやノアが、先生やヒマリに聞くシーンがあっても良いはずです。

 また、機械との接触で暴走したことを考えれば、「機械と接触させないように皆で守ろう」みたいなシーンが出ても良いはずですがそれもありません。

 これも、パヴァーヌ2章が強引に実装されたがゆえに、リオ含めた生徒たちにフォローがつかず、またフォローするシーン、シナリオを追加できなかったと考えれば納得がいきます。

3-3 制作者メタ目線での話

 制作者メタ目線での話をすると、パヴァーヌ2章自体を最終編前に行うこと自体に無理があり、最終編後に行ったほうが自然です。

 これは推測なのですが、最終編後に行うはずだったシナリオを流用して最終編前に実装したのでは?と疑っています。

3-3-1 KEY周りについて

 今現在の内容だと、「KEYで暴走→仲間の説得→光よ!で消滅→実を言うとまだ生き残ったました→なぜかアリスとKEYが急速に仲直り→KEYが身代わりになる」と、結構ハチャメチャです。

 ですが、これも最周辺後なら「最終編で世界を守る→KEYで暴走→仲間の説得→光よ!で消滅」こっちのほうがスッキリしています。

3-3-2 リオ周りについて

 まず、2章はじめの「名前しか出なかった2人が突然論争を始める」が、最終編での顔見せ、行動が描写されることで唐突感がなくなります。

 また、「エリドゥに気づかなかったのは無理がある」も、エリドゥ自体を「終焉のために急遽作ったもの」として考えれば、横領をせずにエリドゥを建設できます。

 さらに、最終編でエリドゥのホド戦は、セミナーとヴェリタス(あと温泉開発部)が共闘する内容になっており、これも本来の予定は、最終編でセミナーとヴェリタスが共闘状態であることを示唆しているように思えます。

 リオの項でも話したのですが、失踪→復活→失踪よりは、最終編後にパヴァーヌ2章を行うことで失踪を一回で済ませることが出来ます。

3-3-3 その他 

 モモイがアリスを説得するシーンでも「ミレニアムプライズ受賞した!世界だって救った!アリスは私の仲間!」のほうが説得力が増します。

 リオのアリスの脅威を語るシーンでも「実際にみんなキヴォトスの終焉を見ているでしょう?」が前提が発生するので、説得力が増します。

 それに対抗する先生(プレイヤー視点)も「実際に一緒に世界を救ったアリスを守りたい」と「でも、それを許すと最終編のようなことが再び起こる」の2つで葛藤することになり、リオへのヘイトが軽減されます

 また、アリスがリオの言うことを聞いて自ら破壊されに行くシーンもアリス自身も終焉を目の当たりにしたからこそ、リオの言う事を聞いたと解釈できるようになります。

 あと、パヴァーヌ2章では「アリス、冒険をはじめます!」から「アリスと導かれる者たち」で3話使って、みんなと仲が良い描写をしているのですが、これも本来なら最終編を通して、皆と仲良く出来ているシーンが無いがために付け足したのでは?と思われます。

 ただ、全部が後付というわけではなく、おそらく、アリスとネルが仲良くなり、ゲームをともにする事自体は、3rdPV(2022/2/4)から見られるので後付ではないかと思います。 

3-3-4 先生周りについて

 冒頭で、「先生は口先だけの大人」説唱えていたのですが、これを撤回します。

真面目に考察してたあの時間は一体何だったんだ。

 多分「先生は全員の味方だよ」は本当。運営も先生をそういう大人として描いてる。で、それは甘いだろ!って指摘もあるし多分、そういう敵対者が出てくる。TTTとかで未解決だけど出てきてるし。

 で、問題なのは実際に出来てないだろ!って問題で、これは純粋にシナリオの力量不足かと思われます。

 アートワークスも最周辺までの内容までしかないから、エデンとパヴァーヌについて書きます。

 パヴァーヌ2章が、最終編前に無理やり作ったせいで、先生がリオのフォローが出来なかった。これはこの記事で触れた。

 もう一つ、エデンの後半について、これも長いので原文を読んでほしいのだけど、「vol3のエデン4章は最終編の構想後に考えたストーリー」「ミカの活躍は最終編2章に描くつもりだった。」「当初予定していたストーリー(中略)を大幅に加筆修正し(略)」と書かれていて、また、本来「ボスとして活躍するはずだったヴェアトリーチェ」についても、大人の事情で「あのような形」になってしまったと記述があります。

 本来のアリウススクワッドに対してフォローを入れるつもりが、vol3の加筆修正やミカの実装を2周年に間に合わせるための作業に使われたので、シナリオと先生の言葉に乖離が生まれたのでは?

 ただ、ちょっとここらへんのエデン周りは考察してないのでこれぐらいにしておきます。

4 結論

 私は、シナリオ中でのリオの扱い、及びリオのへの不当な評価を正当なものとされる風潮に異議を唱えるために筆を執った。その1ではパヴァーヌ2章中心に最終編まで取り上げ、矛盾や疑問、シナリオの歪みを指摘した。その2ではその1を前提にし、特殊作戦を踏まえた考察を行った。

 そうした考察を深める中で、シナリオとの整合性を取るために冒頭の「先生口先の大人説」などを考えた。

 例えば、「リオへ反論がなく、モモイをわざわざシャーレーで看病したのは、先生自身がアリスを安全なものとした判断ミスを隠したかった」とする「先生悪役説」

 「ヒマリと先生がアリス周りの情報を独占したのは、アリスが安全でない証拠を伝えなくなかったため」とする「ヒマリ先生共犯説」などを考えたが、どれも納得できるものではなかった。

 しかし、SNS上でのライターへの疑義、そしてアートワークスでの記述から、「そもそもパヴァーヌ2章自体が誤りであった」との結論に至った。

 すなわち「パヴァーヌ2章が、本来の予定では最終編に以降に実装されるところを、最終編前に実装されることになり作業時間がかなり圧迫され、パヴァーヌ2章のシナリオ全体が整合性の欠くシナリオになってしまった。その影響は特殊作戦、最終編にも波及し、また先生のスタンス、生徒たちのフォローにも悪影響を及ぼした」が結論である。

 これを持って、その1から続く考察を終えたいと思う。

 以上

5 おまけ

 上でパヴァーヌ2章でシナリオが歪んだ〜って話ししたけど、これからどういうふうに、リカバリーするかの予想書きます。いろんな仮説立ててるうちに、多分「運営としてはこんなシナリオにしたんだろうな〜」と思われるものを思いついたので書いておきます。ただ、客の立場から運営の考えを慮るっていうのは、一種の侮辱なんだけど、許してほしい。

 リオの名誉回復は、多分、リオは実を言うと未来の破滅が見えていた→だからアリス破壊を急いだみたいな感じで、フォローが入ると思う。最終編でセイアから「未来を識ってしまったが故に、苦痛を強いられた者にとっては」セリフ自体はあるけど、この未来を識ってしまったの意味がリオが本当に未来を見てしまった意味合いに変わると思われる。そもそも、今のままだとアリスの破滅も、キヴォトスの終焉も予想できてることになってしまっている。「新たな脅威に備えよ」みたいな感じでね。

 なので、禁じられた技術すなわちオーパーツ関連で「未来視」か「未来の情報」そのものを見る形になるんじゃないかなぁ・・・。

 逆にフォローが入らなさそうなのは、先生が反論できなかったところとか、セミナーがアリスの情報なんで知りたがらないのかとかあたり。あと、ダイブ装置とヒマリの精神操作あたりも追加情報はないと思う。2章が実装され、最終編へと繋がって実装された以上、それがガバがあっても正しかったものとして処理されると思われる。

 不正入学は、覚えていたらフォローがあると思う、ただ、極めてあっさり処理されると思う。トキはリオに理解を示していた感じで再開、会話がなされるかと思う。ヒマリの片棒をかつがせたあたりと矛盾が起きるけど、それは無視される。

 KEYが戻ってくる感じだけど、そのあたりでリオが復帰、リオの名誉回復→実装って感じやろうか。2章でリオに理解を示す人がいなかったのはフォローは入らないだろうし、むしろリオが謝るパターンになりそうで嫌なんだよねぇ。

 ヒマリとリオは和解してると運営は言ってるけど、ヒマリの「浄化槽の水」あたりは消えず、ヒマリがリオの悪口を言うムーブは変わらないと思う。